大判例

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東京地方裁判所 昭和44年(借チ)1023号 決定

以下は、判例タイムズに掲載された記事をそのまま収録しています。オリジナルの判決文ではありません。

〔決定理由〕本件申立の要旨は「申立人は相手方らから東京都墨田区墨田二丁目一一七〇番二宅地193.38平方米のうち52.89平方米を普通建物所有の目的で賃借し、同地上に建物を所有しているが、これをとりこわした上改築しようと計画している。右借地契約には地上建物の増改築を制限する約定はないが、建築資金の融資を受けるため地主の承諾書が必要なので、これを相手方らに求めたが、拒絶された。よつて本件申立に及んだ。」というのである。

ところで右借地契約に、地上建物の増改築を制限する約定がないことは相手方らも認めており、取り調べた資料によつても、これが存在しないことが認められる。相手方らは、したがつて申立人が自由に増改築できるものであることを認めており、これについて何らの財産上の給付を求めるものでもない。ただ将来自己使用のため約定期間満了時に返地を希望しているので、借地法第七条による異議権を留保するため、承諾書に捺印することを避けているにすぎない、というのである。

したがつて申立人が右借地上の建物を増改築することについて契約上の制限はなく、またこれによつて紛争を生ずる虞もないと認められるから、この点について相手方らの承諾に代わる許可の裁判を求める本件申立は、その利益がなく、却下すべきものである。(白石悦穂)

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